転職活動において、求人側から「当施設の面接を受けてみませんか？」と求職者へオファーが来ることがあります。

この面接オファー、受けるべきか迷う方や、受けないという方もいらっしゃいます。

面接オファーを受けない理由を求職者の方に伺ったところ、

「第一希望ではないから」
「面接に行く時間がないから」
「めんどくさいから」

という理由が多いです。

しかし、面接オファーを積極的に受ける方のほうが、最終的に理想の転職を実現できているケースが断然多いのです。

それは、なぜでしょう？

理由は、転職成功する方は、面接の場数をたくさん経験しているためです。
面接を受けること自体にメリットを見出し、面接という場を有効活用しているのです。

今回は、面接オファーが発生した際、その面接を受けることのメリットについて、3点ピックアップしました。

メリット①. 　面接の『経験を積む』ことが出来る

これに気づいている方は以外と少ないのですが、面接慣れしておくことは、転職においてかなり重要です。

「面接慣れするために、面接オファーを受ける」
これが面接を受ける最大のメリットといっても過言ではありません。

面接は、新しい職場環境における適応力やコミュニケーション能力を試される場でもあります。
面接という緊張感が張りつめる中で、自分の強みや経験をアピールする必要があるのです。

しかし、初めて面接を経験される方や、久しぶりに面接を受けられる方は、面接本番では不安と緊張によって、最大限のパフォーマンスを発揮できないことが多く見受けられます。
『自己紹介』も『質疑応答』をどんなに練習していても、実践慣れしていなければボロボロ。

もしこれが第一志望の求人の面接でしたら、どうでしょう？
悲惨な結果になることは目に見えていますよね。

よって、実践練習の場として、経験を積むためにも、積極的に面接を受けたほうが良いのです。
希望度が低い選考でも経験として面接を受け練習し、本命の面接に備えるのです。

経験を積むことで、自信がつき、より良いパフォーマンスを発揮できるようになります。
そして、様々な施設との面接を経験することで、あらゆるパターンの受け答えが出来るようになり、対面接のスキルを向上させることが出来るのです。

メリット②.　 求人票では得られない『生の情報』を獲得出来る

求職者の方は、何をみて、選考を受けようと判断するのでしょうか？

答えは『求人票』です。

求人票に記載された業務内容や勤務条件、給与や福利厚生などを確認し、応募しますよね。
しかし、求人票だけでは、施設の雰囲気や文化、そこで働く方々の様子や関係性など、生の情報まで得ることは出来ません。

だからこそ、面接を受けるメリットはここにもあるのです。

求人側で面接に参加される方は、上司になる可能性がある診療科部長や技師長、そしてその施設の顔となる人事担当者であることが多いです。
そして面接後は職場を見学させてもらえることがほとんどです。

直接担当者と対話し、実際の職場を見る。
それにより、自分に合っているかどうかを確認することが出来るというわけです。

「求人票を見ただけでは志望度が低かったのですが、実際面接に行くと、綺麗な職場で、皆さん雰囲気が良く、優先度が一番になりました！面接に行ってみて良かったです。」という声はよく聞きます。

メリット③.　自分が『本当に希望する転職』について、考えることが出来る

たくさんの面接を受けることで、自分が本当に目指したいことを深堀りでき、結果的に、より理想的な転職を実現することが出来ます。

転職活動を始めたばかりの方は、理想が明確になっていないケースが多々あります。
この理想とは、やりたい業務内容や、ほしい給与額のことではありません。
その転職で『何を実現したいのか』です。

転職とは、現状に不満や不安があり、それを解消し希望する未来を獲得するために行うものです。
例えば、「給与をあげたい」は転職理由ではなく、「●●を実現したいから、給与をあげたい」が真の理由であり、その●●を明確にすべきなのです。
極論、もし、●●が実現できるのであれば、給与を上げる必要がない可能性もあります。

その●●を掴むためには『自己理解』の深堀りが必要ですが、やり方が分からなかったり、自己分析をする時間がなかったり、単に面倒だったり、なかなか着手出来ませんよね。

そういう方こそ、面接を出来る限りたくさん受けましょう。

面接では『自己紹介』を行います。
質疑応答では、施設から、あなたのスキル・経験だけなく、仕事に対する価値観も聞かれるでしょう。
それにより、自分のスキルや経験は勿論、興味関心や仕事への価値観、志向性などが、嫌でも浮き彫りになります。

このような経験を通じて、「自分は本当は●●を実現したい」という、●●の部分を明確にすることが出来るのです。
そして、自身のキャリア目標を再確認し、より適切な選択に繋げることが出来るようになります。