STAT画像報告とは?STATについて詳しく解説

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STATについてご存じでしょうか?

STATとは、画像診断において、診療放射線技師が撮影後の画像初見を医師に伝えることです。

このSTATはまだ日本では浸透が浅く、ゆえに普段聞きなれない言葉かもしれません。
しかし、スピーディな診断や治療のために、いま放射線科で注目を集めていることも事実。

今回は、そんなSTATについて、解説をしていきます。


 

STATとは?

診療放射線技師が、撮影後の画像初見を医師に伝えることです。

 

STATの語源

医療用略語「STAT」の語源は、ラテン語の「statim」(直訳すると「直ちに」)が由来とされています。

 

STATの歴史

放射線科関連におけるSTATは、1800年代初頭にImperial Radiology Collegeによって開発されました。
当時から、診療放射線技師が撮影画像を迅速かつ正確に分析し、その結果を医師に報告することがスピーディな診断・治療に繋がると考えられ、その後世界に広がり多くの医療現場で使われるようになりました。

日本では、厚生労働省医政局長通達(2010年)により、読影の補助に診療放射線技師が関わることが推奨されました。

STATの機能と必要性

読影支援としての機能がある

前述のとおり、STATは放射線科医が画像を迅速かつ正確に読み取るための手法です。つまり、読影支援として活用が期待できるということです。放射線科医は、所見の基本的な概要を診療放射線技師から報告を受けることで、画像解析に費やす時間の短縮、正確な診断、緊急症例への迅速なフィードバックが可能となります。

 

なぜ診療放射線技師の所見なのか

撮影後の画像を一番最初に目にするのが診療放射線技師だからです。また、診療放射線技師は普段から撮影モダリティに触れ、原理や技術を把握しているため、専門性が高い提案や見解が期待できます。

 

STATの必要性

本来、読影は放射線科医が行いますが、特に緊急性が高い場合は、最初に画像を目にする診療放射線技師が初見を判断し医師へ報告することで、より早い診断や治療に繋がります。この対応の早さが、患者の生死を分ける場面もあるでしょう。

 

STATの学習方法

ポピュラーな方法は、北米放射線学会が開催するワークショップやセミナー(https://www.jworldconvention.com/tours/detail.php?cid=3791)に参加することです。また、記事やビデオなど、STATの使用方法を学べるオンラインリソースも多数あります。

 

STATの導入方法

STATの導入は、ワークショップ等を通じて実施されることが一般的です。北米放射線学会では、放射線科向けにSTATの使用に関するワークショップやセミナーを開催しています。

施設によってSTATの使用方法は異なる

放射線科でのSTATの利用は、施設毎に異なります。しかし、STATに関するガイドラインは、STAT Image Reporting Subcommitteeによって提供されており、こちらをベースに使用方法を構築することも可能です。なお、ガイドラインは放射線技術や患者情報の進歩を考慮に入れて定期的に更新されます。

 

STAT Image Reporting Subcommitteeとは?

STAT Image Reporting Subcommitteeは、医療画像報告における標準化を推進するために設立された米国の非営利団体です。

詳しくはこちらをご参照ください:STAT Image Reporting Subcommittee(SIRC)とは?

 

STATの今後の展望

STATは、迅速かつ正確な診断と治療のためのツールとして、医療現場での普及が進んでいます。新技術の開発や患者情報へのアクセスの増加により、STATの効率性と正確性がさらに向上しています。今後、より多くの医療機関でSTATが導入されることで、医療現場においてより重要なツールとなることが予想されます。

 

 

 

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